プロジェクト概要
京都市右京区にある嵯峨嵐山文華館は、百人一首にまつわる作品をはじめ、日本画などを展示するミュージアムだ。GRAPHは、同館恒例の百人一首にまつわる企画展「絵で知る百人一首と伊勢物語」のパンフレットやチラシなどの宣伝美術を担当した。
課題
- 現代アートに関心がある人や、若い人たちにも気軽に足を運んでもらえるように、日本画特有の敷居が高そうなイメージを払しょくしたいという思いがあった。
GRAPHからの提案
- より多くの人たちに興味を持ってもらえるように、伊勢物語のストーリーをもとに、想像力をかき立てる表現を目指した。
- メインビジュアルは、伊勢物語の象徴的なシーン「都を出て旅をしながら歌を詠む在原業平たち」と、「都で楽しく歌を詠んでいる6人の歌人たち」を描いた2つの日本画を対比させるようにデザインした。「同じ桜でも、見る場所や環境によって感じ方が違う」というメッセージを表現しようと考えた。
- 2つの日本画が引き立ち、明るくポップなイメージにもなるように、絵の中で使われている青色と緑色と相性の良いオレンジ色を基調にした。
- タイトルや文字情報は、丸みを帯びた現代的なゴシックの書体を選定。タイトル部分は、変則的な改行で「百人一首」と「伊勢物語」を際立たせるようにした。
スタッフクレジット
山田晴香 / 錢亀正佳 / 八戸藍