1ページでわかるGRAPHのこと

vol.4/特別版
地域活性化やイノベーションに必要なのは、アーティスティックな外部の視点

榊田隆之

京都信用金庫 理事長

さかきだ・たかゆき●上智大学外国語学部を卒業後、日本輸出入銀行(現 国際協力銀行)勤務を経て、1985年に京都信用金庫入社、2018年に理事長就任。徹底的な対話型経営により「日本一コミュニケーションが豊かな会社」を目指す。1971年に「コミュニティ・バンク」を世に提唱した金融機関の理事長として、地域の経済や文化の形成への想いを込める。こころ豊かな地域社会、コミュニティを作ることがライフワーク。

課題解決のためのクリエイティビティ

金融機関は融資や預金、為替業務のほか、もう一つ重要な役割があると考えています。それは、企業の「課題解決機能」です。その役割を果たすために、京都信用金庫では日頃から中小企業の社長さんから直接、今、抱えている課題をお聞きしています。綿密なコミュニケーションで企業の強みや弱みなどを把握し、トレンドの変化や潮流も踏まえながら、企業価値を上げていく方法や手段を一緒に考えていきます。

そのとき、クリエイティビティが必要となるケースは少なくない。GRAPHさんをはじめとするブランディングを手掛ける会社や、クリエイターのお力をお借りすることがあります。中小企業とクリエイターをつなぐことも、地域に根差した金融機関の大事な役目。つなぎ手である私たち自身の感性も磨いておく必要があると思っています。

経営的な視点と感性を掛け合わせた豊かな発想

現在、京都信用金庫がお取引いただいている企業の新規事業の立ち上げを、GRAPHさんがプロデュースしています。進行中の案件なので詳しいお話はできないのですが、その企業の課題や特性などから、GRAPHさんにご相談しました。

北川一成さんの経営的な視点と感性を掛け合わせた豊かな発想は、実にアーティスティック。固定概念や常識にとらわれない外部の視点を取り入れることは、新しいビジネスやイノベーションを起こすためにも必要なことです。

北川さんは、とてもピュアな方なんだと思います。昨今、直接的な表現を避けたり、オブラートに包んだような言い方をしたりすることが美徳だと言われたりしますが、北川さんはそうじゃない。いい意味でストレートにご自身の考えを表現されるので、とても分かりやすい。常に未来を見据えていることが、北川さんのまっすぐな言葉からも伝わってきます。

京都信用金庫は、1971年からコミュニティ・バンクという理念に掲げています。コミュニティを豊かにするためには人が集える場や、私たちのように人と人をつなげるお節介を焼く人=コミュニティマネージャーが必要です。

そこで、京都信用金庫は社会課題と向き合っている起業家をはじめ、NPO法人ともタッグを組み、2020年11月、人と人が交わり、寄ってたかってお節介をやき、課題解決にあたる場所「QUESTION(クエスチョン)」というコミュニティビルを開設しました。

金融機能やコワーキングスペースを持つコミュニティビル「QUESTION」https://question.kyoto-shinkin.co.jp/

 

リアルでもオンラインでも人と人がつながれる仕組みを構築中で、北川さんにはアソシエイトパートナーとしてご協力いただく予定です。これからもGRAPHさんをはじめクリエイターの方々と協業しながら、京都の中小企業を盛り上げ、コミュニティの活性化を目指していきます。

      

編集:西山薫(デザインライター)